これは男装したロザリンドから時間を訊かれてオーランドーが言う台詞ですが、作品を離れてひとり歩きしそうなことばではありませんか。確かに、森には日常の時間とはまったく違った時間が流れています。また、だからこそ、森は私たちを引きつけて止まないのです。
森の時間はあくせくせず、一年というサイクルと、昼と夜との変化しか知らない。人はそこで怠けもしなければ急ぎもしないことができる。そこにはせいぜい、そま道しかないから、高速道路の構造化された空間と時間のもつ、やせて乾いた性質はない。 （霜山徳爾「人間の詩と真実」（中公新書）１５０頁より）
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