シェイクスピアの名台詞〜Memorable Speeches from Shakespeare〜

俺の心の眼にだ、ホレイショー。
In my mind's eye, Horatio.
作品解説
『ハムレット』1幕2場


ホレーショーたちから父親の亡霊の報告を受けたハムレットはひどくこころを動かし、「父の姿が眼に見えるようだ」と言う。ホレイショーは前の晩にハムレットの父である先王の亡霊を見ているので、ものの喩えとは夢にも思わず、あわてふためいて「どこにですか?」と真剣に尋ねてしまう。それに対して何も知らないハムレットが「心の眼にだ」と答える。

この表現は多くの人々に、言い得て妙なり、と受け入れられ、in one's mind's eyeは今では英語の一般的な表現になっている。おそらく使っているひとはそれが『ハムレット』で使われた隠喩とは思ってもいないだろう。


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