シェイクスピアの名台詞〜Memorable Speeches from Shakespeare〜

「眠りはないぞ、マクベスは眠りを殺した!」
"Sleep no more!
Macbeth does murther sleep"
作品解説
『マクベス』


これはマクベスが、ダンカン王を暗殺したあと、どこからか聞こえてきた声にうろたえる台詞です。殺伐な殺人と、安眠の対比が鮮やかです。眠りはマクベスにとってどんなものだったのでしょうか?マクベス自身、それを語っています。

--the innocent sleep,
Sleep that knits up the ravel'd sleave of care,
The death of each day's life, sore labour's bath,
Balm of hurt minds, great nature's second course,
Chief nourisher in life's feast--
(汚れを知らぬ眠り、気疲れでもつれた心の糸をすっきりと解きほぐしてくれる安眠、一日のいのちの死、ささくれた労働をいやす風呂、こころの傷にぬる軟膏、大自然の大盤振る舞い、いのちの宴の主菜。)

王位と引き替えに眠りを失ったマクベスは、結局転落の一途を辿ることになります。


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